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経営者支援 ITコーディネート業務効率化システム構築

  • 執筆者の写真清水 尚志

スケジュール管理の本当の意味

私がサラリーマンだったころ、グループウエアーの導入を機に、個人のスケジュール管理の徹底する事を指示されました。しかし、それが定着するには、かなりの時間を要しました。


では、どうして、スケジュール管理が定着しなかったのでしょうか。理由は、「登録した人に何のメリットがなく、単に、邪魔な作業がふえるだけ」と誤認されていたからだと思います。また、心の底には「上司から何をしているのか監視されている」と感じる人もいた事も原因の一つだったでしょう。


実は、スケジュール管理の本当の目的は、「相手のスケジュールを尊重する」「先約優先を厳守する」ためのものなのです。


昔を思い出してください。お客様との約束や自分の休暇を、上司の一声でキャンセルしなければならない羽目に合ったこと。社内の力関係が、取引先や家族に影響を与える。そんなことも間々あったのではないでしょうか。最近、そんな横暴な上司は、あまりいないかもしれませんが、例えば、自分が立てた一日の計画が、上司が指示で大きく狂ったことは、今でもあるのではないでしょうか。


スケジュールは、「何をする」を登録するよりも「邪魔されたくない時間」を登録するということが、本来の目的だと思います。

「何をする」を登録するのは、評価対象を登録するようなイメージがあります。評価は、自己申告も重要ですが、本当は客観的な結果が大切です。スケジュール登録の本当の目的とは違います。だから、スケジュールとは切り離して考えた方が良いと思います。


昔、エクセルでスケジュールを記録して上司に報告する制度がありました。最初、報告者は「忙しいオーラ」をいかに表現するか腐心したものです。でも、そのうち、評価にも全く関係ないと分かると、今度は、コピペが横行し、現実との乖離が激しくなり、結局、その制度は廃止されました。


そんな反省を元に、グループウエアーの導入を機に、スケジュールの記入方法を「何」を登録するのではなく「ふさがっている時間帯」を登録するようにしました。しかし、それでも、なかなか浸透しませんでした。


わたしが、当時のグループウエアー導入のリーダを「凄いな!」と感じたのは、「社長であれ、専務であれ、全社員の会議の日程調整は、グループウエアーの空き時間で決める」と宣言し、かつ、実行したことです。まずは、経営トップにその方針(ルール)に従わせたのです。これには、インパクトがありました。少なくとも、管理職は、すぐに予定を登録するようになりました。


その結果、あれだけ管理職の会議や、部門をまたがる会議の日程調整に時間を要していたのに、スケジュールの登録が徹底された後、劇的に効率化しました。


何でも、仕組みの目的を明確にして運用しないと、あらぬ方向に迷い込み、結果は惨憺たる状況に陥ります。(仏作って魂入れずではダメですね)


みなさんも、この例を参考に、スケジュール表を活用してみてはいかがでしょうか。

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