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経営者支援 ITコーディネート業務効率化システム構築

  • 執筆者の写真清水 尚志

「ICT・IoTビジネスソリューションフェアー2018」に行ってきました。(IOT編③)


▼石川県にも沢山のIOTを実現する企業があります。

今まで自分事としてIOTを考えてこなかったので、目に入らなかったのですが、先般からIOTに関するセミナーを沢山聴講させていただき、少しずつ開眼して参りました。

そんな折、このフェアーで県内にこんなに沢山のメーカーやベンダーがいらっしゃる事を知り驚き、また、新しいビジネスが生まれる予感がしました。


▼IOTは、「働き方改革」と同意語だ!!

日本の労働生産性の低さは、驚異的です。私なりに考えるに、これは「日本人の気質」によるところが多いにあると思います。

つまり「生真面目」だ!ということです。「やらないかん事は、やらんなんやろ」金沢弁でいうとこういうことです。暑くても、寒くても、雨が降ろうが、槍が降ろうが、「やらないかん事は、やらんなんやろ」なのです。農業のIOT化を支援してきたメーカーさんのお話しでも、「つらい水管理だけど、プロ根性で見回っています」との農家の方の弁。でも、最近は物理的に『無理!!』になってきたので、そろそろ機械化を考えているとのこと。

でも、『無理』だから導入するのではなく「働き方改革」のために導入する方が大切なような気がします。機械でできることは機械に任せて、人間が行わなければならないことを一生懸命に行うことが「労働生産性」を上げる王道であるような気がします。



▼農業分野で有望なソリューション

過去、IOTのセミナーや、日経コンピュータなどの業界紙で農業とIOTの親和性について報道されています。

植物は、肥料、温度、湿度、照度、CO2濃度により収穫量や品質が大きく変化しますが、多くの場合、各農家の感で運営されています。

農家は、IOT化すれば、安定的な収量が見込め、また、品質が高く高価に売れることも知ってはいるのですが、設備投資が大きく、なかなか導入に踏み切れないのではないでしょうか。


いかに導入コストを下げるか。これが一番の課題です。


今、情報バンクというキーワードがあります。先人たちが蓄えた営農関連の情報を整理・管理・分析して、その成果をメーカーと共に利活用することで、システム導入後のメリットを数値で示すことができれば、費用対効果が「見える化」でき、投資の判断に役立つのではないでしょうか。


当然、利用者が増えれば、センサーなどの単価が下がります。システムも専用集積回路ができれば、低コスト化がすすみ、ますます普及するでしょう。

そうなれば、農業は完全なる「装置産業」=「農業工場」になり、法人化を進めるメリットがうまれます。




▼つながる技術もあります。

IOTは、「つながる」から始まります。先の例のようにハウス内など、比較的小さなエリアであれば、WiFiなどを利用すれば簡単にシステムと接続することができますが、田んぼや林業など対象面積が広い場合は、別の方法で繋ぐ必要があります。


最近は、大手携帯電話キャリアーでもIOT用通信サービスを開始していますが、1拠点当たり小規模たと100円程度かかります。

仮に、100カ所にセンサーを設置すると毎月1万円のコストが、通信だけでも発生します。また、電源の問題もあります。太陽電池の電力で賄えれば良いですが、そうでなければ、電池交換を行う必要があります。


今話題のLPWA(Low Power Wide Aria)通信であれば、広範囲なエリアに沢山のセンサーを設置しても、クラウドにデータを送る回線は1本で済むため、ランニングコストを大幅に削減でき、かつ、電池交換も通信頻度によりますが、1年以上電池交換不要にすることも可能になります。


先般、IOTと知財に関するフォーラムに参加しましたが、データを著作権で保護することはできないそうです。よって、コストを掛けて収集したデータを詐取されないように保護することが必要です。

実証実験を行う時から、通信の安全性を考慮した仕組みづくりが大切です。


しかし、恐れていてばかりでは進みません。まずは、情報収集が最初です。先輩の方々がおっしゃっていますが、「やってみなければ分からない」ということです。理論と現実にギャップがあるのは当然ですし、思いもよらない障害(植物の育成により電波が届かなくなるなど)も発生します。


まずは、POC(Proof Of Concept)により、設計通りに作動するか、想定通りの効果があるかを実証することが大切です。




▼POCを後押ししてくれる会社


その昔、ある事象の原因を調査したい場合、例えばどのような動線(動き)で商品が動いているのかを知りたい場合、人が付いて回って記録するしかありませんでした。


また、温度を継続的に調べるためには、定期的に人を温度計のある場所に行かせて記録しなければなりませんでした。


長期間の温度変化を記録する方法は、機械式のものは従来よりあります。ゼンマイ仕掛けで円筒に巻いた紙に専用のペンで自動的に記録するものです。


いづれにしても、得られる情報はアナログであり、分析するにはもうひと手間がかかります。


そんな時代はもう過去の事になりつつあります。必要な情報を得るためのセンサーを重箱のように積み重ねて一括して記録できるのです。同じことはラズベリーパイ(ワンボードパソコン:安くてセンサー類も豊富だが、使えるようにするにはそれなりの技術がいる)でもできますが、まず現状をしるには、良いソリューションだと感じました。




もっとお手軽に、物をインターネットに接続できるソリューションもあります。セティング済みの状態で納品。簡単な設定で情報収集を始められるという商品です。


カタログからの情報なので、詳しくは分かりませんが、選択肢がない分、シンプルに開始できそうです。





▼石川県にはIOTを支える企業がまだまだあります


実際に使える機材を商材として提供してくれる企業が、こんなに沢山あるとは、思いませんでした。

生産現場でもIOTを活用して、稼働率を上げたり、不良品の発見を行ったりして、生産性を向上させる技術について書きたいと思います。

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